全国首長九条の会第6回総会アピール
全国首長九条の会第6回総会アピール
戦後80年の年、今を「新たな戦前」にしないために、力を合わせて戦争国家体制づくりの動きに抗し、平和国家としての歩みを誓った憲法9条を守り広げよう
今年は戦後80年。先の戦争では、世界で数千万人の生命が犠牲となり、人間の尊厳や幸福への希求が踏みにじられました。こうした反省から、国連憲章は「武力による威嚇又は武力の行使」を「禁止」し、ユネスコ憲章は「戦争は、人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かねばならない」と宣言しています。憲法9条はこうした国際社会が到達した平和への決意と共通するものです。
昨年10月の総選挙では、裏金問題など政治不信によって自公連立政権が衆議院で過半数割れとなりましたが、今年7月の参議院選挙でも大敗し両院で少数与党になりました。これをうけて石破首相が退陣し、その後公明党が連立政権から離脱しましたが、10月21日、自民党は日本維新の会を取り込み高市内閣が発足しました。
高市首相は、日本維新の会と「憲法九条改正」などを連立政権合意していますが、早速、「防衛費」のGNP比2%達成の前倒し、「台湾有事は存立危機事態」として参戦の可能性を認めるなど危険な「戦争体制づくり」を進めています。さらに、日米首脳会談にあたって、米国製武器の大量購入やノーベル平和賞候補にトランプ氏の推薦を表明するなど、トランプ大統領に従属する姿は目を覆うばかりです。
また、安保法制、軍事費の増大、9条改憲など危険な高市内閣の姿勢に対して、反対どころか後押しする「野党」の状況もあります。右傾化、ポピュリズム、排外主義が世界各地で広がっていますが、これらに抗する動きも始まっています。ニューヨークやシアトルの市長選挙では、反トランプ大統領を掲げ「民主的社会主義者」を自認する市長が相次いで誕生しました。日本でも日本被爆者団体協議会へのノーベル平和賞を契機とした平和運動の高まり、「憲法9条の碑」建立の広がりなど平和な社会をめざす運動は前進しています。
ウクライナ戦争は4年目となり、パレスチナ紛争も終結に至っていません。戦争は一度始めれば終わらせることが難しいことを痛感します。おびただしい死傷者や町の破壊のあとに「停戦交渉」をするのではなく、国際紛争の解決は平和的手段で行うという国連憲章の趣旨を活かすことこそ大切です。
今、日本は「新たな戦前」になりつつあります。私たち国民は先の戦争における軍国主義の過ちや戦争の惨禍を再び繰り返さないため、日本国憲法を制定し、9条で不戦と戦力の不保持を誓いました。この80年の歩みを逆流させないために、戦争国家体制づくりストップへ国民運動を発展させましょう。平和国家としての歩みを誓った憲法9条を守り広げるために力を合わせましょう。
2025年12月7日
全国首長九条の会第6回総会
